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私の始まり【歯科衛生士なのに、自分の猫の歯磨きができない!!!】

Saori

はじめに

こんにちは。歯科専門 愛玩動物看護師 の前田さおりです。
この記事を書いている私は、国家資格「愛玩動物看護師」および「歯科衛生士」の両方を持つ口腔ケアの専門家です。

今回は、なぜ、私がペットの歯磨き習慣の大切さを伝えているのか書こうと思います。それは、

猫の歯磨き 大切さを知るきっかけ

歯科衛生士なのに、自分の猫の歯磨きができない!!!
以前の私は、こんな悩みを抱えていたからです。

猫に歯磨きってしなくてもいいのかな?と疑問に思ったきっかけがありました。それは、

一緒に暮らす猫の歯茎が腫れていることに気がついたことです。

私は今、2匹の猫と一緒に暮らしています。

2匹目の猫(はる)をお迎えしたその日、かかりつけの動物病院に受診しました。理由は、

獣医師の先生に全身的な状態を診てもらう為です。

診察台の上で、獣医師の先生と一緒に、はるの目、耳、皮膚、毛など、順番に健康な状態なのかを確認しました。そこで、

はるの「口の中」を見た時、すぐに気がついたんです。それは、

私「先生、歯肉が腫れているように見えます。」

先生「あぁ、本当だね。」

はるの歯茎は腫れていました。

その頃の私は、歯科衛生士として歯医者さんで働いていました。

歯科衛生士は、患者さんのお口のお掃除をしたり、歯磨きの指導をしたり、治療の補助をしたりするお仕事です。

簡単に言えば、口腔の専門家です。

人間で例えるなら、はるの歯茎は歯肉炎の状態だと思いました。もし歯肉炎なら…もし人間と同じなら…もしかして、

このままにしておくと進行して、歯周病になってしまうのでは…?そう思いました。そこで先生に、

私「先生、猫も歯磨きってするんですか?」と質問。
もちろん当時の私は、猫に歯磨きが必要なことを知りませんでした。答えは、

先生「できるなら、やってみたらいいですよ。まぁ、難しいですよ、猫ですからね。

その瞬間、私の頭の中は質問だらけ。教えてほしいことで溢れていました。

猫の歯磨き わからないことだらけ

どんな歯ブラシを使えばいいの?子供用?ペット用?

どうやって磨けばいい?歯磨きの時はどうやっておさえればいい?

そもそも、猫って歯磨きできるの?!

どこを磨けばいいの?

猫の口ってどうなってるの?

要するに、私は、歯科衛生士なのに、猫の口のことを全く知らなかったんです。

自宅に帰ってから、すぐにネットでたくさん調べました。

「猫 歯磨き」

「猫 歯ブラシ」

「猫 歯磨き やり方」

その頃は、私の知りたい情報のすべてが一つにまとまったページを見つけることができませんでした。なので、

色々な動物病院のHPを見て、歯磨きのページを探したり、おすすめの歯ブラシを紹介している人の記事を読んでみたりしました。

その頃の私は、埼玉県に引っ越したばかり。引っ越す前から勤めていた都内の歯医者さんに通うには、通勤時間が長く、

毎日ヘトヘトになるまで働き、休みの日は起きられない。休みの日の万歩計の歩数はたったの7歩!(笑)
ベットからトイレに行く距離です。

一年の中で、体調のいい日はたった数日。毎日体調が悪く、ずっと疲れていました。そんな中で、

小さな頃からずっとずっと夢に見ていた猫との生活を、突然のご縁があり、始めることができたんです!

毎日嬉しくて、楽しくて、可愛くって、もうほんと最高!でもその反面、

職場と家の往復で疲弊していた私は、猫の歯磨きについて調べる時間も元気もありませんでした。ひとつにまとまっているサイトはないのかな…なんて思っていました。

時間を作って調べてみても、どの情報が正しいのかわからず…結局、

よくわからないまま独自の方法で始めました。でも、

歯磨き出来ない!すぐ挫折。

全っ然できない!!!

1回で挫折しました。だって、

歯ブラシの選び方も、歯ブラシの当て方も、猫の正しい歯磨きについて何もわからなかったから。

誰に聞けばいいかも、どこで教えてもらえるのかも、わかりませんでした。

今の私なら「最初からできなくて当たり前だよ!焦らなくて大丈夫、大丈夫!ゆっくりやろう!」そう伝えてあげられるのに…

初めて歯磨きに挑戦した日、全力で逃げようとして、鳴いて文句を言いながら嫌がるはるを見て、

はるのこと、こんなに大好きなのに…腫れている歯茎をなんとかしたい。だから歯磨きしようと思ったけれど、

嫌われたくない!

おさえたくない!

嫌がることをやりたくない!

そう思ってしまったんです。そこから、

半年くらい挫折したまま、諦めていました。でも、はるの歯茎が赤く腫れているのは変わらない。

しばらくして、やっぱり歯磨きしてみよう!と思い、再チャレンジ。それもまた挫折しました。

挫折するのが早過ぎー!って思われてしまいそうですけど、

はるに嫌われたくない!その気持ちがまた出てきてしまったんですよ〜

歯磨きを嫌がるのは当たり前ですよね。だって、

久しぶりに歯磨きしたら、ほぼ初めての状態なんだから…

でも、今ならちゃんと伝えられますよ。歯磨きを始めてもゆっくり進めていけば

「心配しなくて大丈夫。嫌われないから!」

それに、もし嫌われてしまったとしても、私ははるのことが大好きなんだ!って思うことの方が大事だなって思うんです。でも、

大丈夫です。猫にペースを合わせながらゆっくり慣らしていけば、嫌われませんからね。その子に合わせたペースを一緒に作りながら、私は伴走しています。

動物病院で働いて知った現状

ご縁があり動物病院で働くことになりました。

動物病院でたくさんの犬や猫をみていく中で、お口のケアをしているペットオーナーが、かなり少ないことを知りました。

実際の患者さんに聞いてみると、

「やり方がわからない」
「シート、指サック、歯ブラシ、どれを使えばいいの?」
「たくさん種類があってどれを選べばいいのかわからないのよ〜」
「歯磨きって教えてもらえるところないじゃない?」
「歯磨きガムならあげているよ。やらないよりはいいよね。」

口腔ケアに意識はあるけれど、ペットの口腔内について相談できる場所が少ないことを知りました。

もったいない!!私はそう感じました。ペットの健康や、口腔内に関心があるのに、聞けるところがないなんて!正しくお口の知識を勉強できる場所がないなんて!!

臨床現場では、おうちで歯磨きをしていない子たちの未来の状態をたくさん見ました。
歯周病が進行して、痛みがあってお口を触ることができない子
お口の痛みで、おなかが空いているのにごはんが食べられない子

食べることって生きることだから、生きるための栄養を取れない。
口を触れないことで必要な処置が受けられない。それは、

命に関わることが想像できますか?
私は、実際の現場で、目の前でその光景を見てきました。

歯磨きって地味ですよね。でも、
ペットオーナーが自分の手でペットの病気を防ぐことができる方法の一つなんです!

歯磨きの方法を知り、おうちでケアをすることができていれば、予防できるかもしれない病気がたくさんあります。

毎日の歯磨き習慣があれば、口が痛くて食べられない未来
最期のその日も、いつも通り大好きなものを食べられる未来に変えられるかもしれない。

実際の症例を知ることで、色々な感情を抱きました。
辛い、もどかしい、知ってほしい、、、

「知らなくてできなかった…」
「もっと早く、知りたかった…」

この気持ちをなくしたい。そう思いました。

私は、生きる上で、何事も自分の意思で決定することを大切にしています。

ペットの口腔ケアについて知った上で、おうちで歯磨きをするのかしないのか

それをペットオーナーに決断してほしいのです。だって、

自分で決めなければ、きっと後悔する日が来るから。

たくさんの患者さんとお話をすることで、

歯科衛生士だからこそ当たり前のように思い、わかっていたはずの “歯磨きの大切さ” をさらに痛感しました。そして、

思ったんです。

私がペットの歯磨き習慣の大切さを伝える理由「もっと伝えよう!」

ペットの歯磨きをすることの重要性をもっと伝えないと。

歯科衛生士なのに、自分の猫の歯磨きができない!!!

そう悩んでいた「過去の私」と同じように、悩んでいる人のために。

歯磨きをしたいけれど、どこで、誰に聞けばいいのかわからない人のために。

動物病院で、歯石除去を繰り返しているけれど、このままでいいのかな?と、

不安に感じている人のために。

ペットの口腔トラブルについて相談できる人に 私がなろう!

ペットの口腔ケアについてまとまっているものを 私が作ろう!

そう、思って始めました。

歯科衛生士なのに、自分の猫の歯磨きができない!!!
という悩みを抱えていた私が、

人間の口腔内の知識に加えて、ペットの口腔内について勉強し、
一緒に暮らす2匹の猫(みつ・はる)と
働いている動物病院の亜也子先生の3匹の愛犬(キュウちゃん、オリちゃん、ゆめちゃん)と毎日練習して積み重ねて完成した歯磨きの方法を、

今では、悩んでいる方にお伝えできるようになりました。

ペットの歯磨きも、ペットオーナーの歯磨きも習慣にすることは

何を作ることかわかりますか?それは、

ペットと一緒に健康で過ごす時間を作ることにつながるんです。

口腔ケアが健康を作ることについても、また書いていこうと思っています。

私は、猫と私がお互いに健康で
できるだけ長く、一緒に楽しく過ごしたい!そう思っています。

ペットのお口のトラブルについて、どこで、誰に相談できるのかわからなかった私。

動物病院で相談してみても、歯磨きは難しいと言われてどうしたらいいかわからなかった私。

簡単に、でもめちゃくちゃ詳しく、猫のお口の中について教えてもらえる場所が欲しかった私。

一緒に猫の歯磨きができるようになるまで伴走してもらえる場所が欲しかった私。

私は、過去の私が欲しかったサービスを作りました。

ペットのお口に関する心配事、お悩みを聞き、寄り添いながら、伴走したいと思い、毎日ペットの健康をお口のケアから支えるお手伝いをしています。

ABOUT ME
前田 さおり
前田 さおり
犬・猫 口腔ケア/歯科衛生士
動物病院で働く歯科衛生士。
ペットの健康をお口のケアから支えるお手伝いをしています。
「やっておけばよかった」を「やっておいてよかった」へ一緒に変えましょう。

歯科衛生士学校で優等賞を受賞。
一般歯科・矯正専門歯科・小児専門歯科の臨床経験を全て反映させ、ペットの口腔ケアをお伝いしています。
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